注文住宅を建てる際、多くの人がリビングやキッチンなど目立つ場所のデザインや機能に注力しますが、トイレや洗面台の計画も同じくらい重要です。それらの空間は日常的に使う頻度が高く、快適さや使い勝手が住み心地に直結します。
後回しにしがちな部分だからこそ、事前に十分な計画を立てないと、完成後に「もっとこうすればよかった」と後悔することになり兼ねません。
今回の記事では、注文住宅でトイレや洗面台で後悔しないために抑えておくべきポイントや注意点を解説します。
快適で後悔のない住まいを実現するために、ぜひ最後までご覧ください。
トイレ・洗面台の種類
まずはじめに、トイレと洗面台の種類について解説します。
トイレ
トイレには様々な種類があり、それぞれ特徴が異なります。
分離型(組み合わせ型)
タンク・便器・便座が別々のパーツで構成された最も一般的なタイプです。このタイプの大きなメリットは、故障した際にパーツごとに交換できるため、メンテナンスがしやすい点にあります。比較的コストが抑えられることも多くの家庭で選ばれる理由の一つです。
一方で、一体型やタンクレスのトイレに比べると、デザインがシンプルであるため、見た目にこだわりたい方には物足りなさを感じるかもしれません。また、全体的にスペースを多く取ることがあるため、トイレの設置場所や空間に余裕があるかを考慮する必要があります。
一体型
タンクと便器、便座が一体化しているタイプで、デザイン性の高さから近年人気が高まっています。このタイプのメリットは、見た目がスッキリとしており、温水洗浄や節水機能、消臭機能など、多機能な製品が多いことです。さらに、一体型設計のため掃除がしやすく、清潔感を保ちやすい点も魅力です。
デメリットとしては、故障時に全体を交換しなければならない場合があり、部品交換では対応できないこともあります。そのため、修理費用が高額になる可能性がある点や、メンテナンスコストが割高になる点が挙げられます。
導入時には初期費用だけでなく、長期的な維持費用や修理時の対応方法についてもしっかり検討することが大切です。
タンクレス
タンクがなく、水圧を利用して直接洗浄するタイプで、省スペース設計によりトイレ空間を広く使えるのが特徴です。このタイプのメリットとしては、スタイリッシュなデザインで高級感のある仕上がりになる点が挙げられます。
水をためるタンクが不要なため、設置スペースを抑えられるだけでなく、トイレ空間全体のデザイン自由度が高まることも魅力です。さらに、節水性能が高い製品が多く、環境負荷の軽減にもつながる点が注目されています。
デメリットとしては手洗い器が別途必要になるケースがあること、さらに組み合わせ型に比べて導入コストが高めである点が挙げられます。
そのため、デザイン性や機能性を重視する場合に選ばれることが多いものの、予算や設置条件を考慮して選択することが重要です。
洗面台
洗面台にもいくつかの種類があり、それぞれ特徴が異なります。
ユニット洗面台
洗面器と収納キャビネットが一体化したタイプで、多くの家庭で採用される標準的な洗面台です。このタイプは収納力に優れており、スキンケア用品、掃除道具、タオルなどをまとめて整理できるため、日常的な使い勝手の良さが特徴です。
限られたスペースを有効活用できる設計が多く、洗面所の整理整頓を容易にする点で優れています。価格も手頃で、コストパフォーマンスに優れているため、注文住宅においても人気の選択肢となっています。
デザインはシンプルで実用性が高いものが多く、様々な住宅スタイルに対応可能です。収納キャビネットの配置や扉の種類などが異なる様々なタイプの製品があるため、家庭のニーズに合わせて選べる点も魅力です。
ユニット洗面台はお手入れのしやすさにも配慮されており、防汚加工や水はけの良い素材が採用されているのが一般的です。それにより、毎日の掃除の手間を大幅に軽減できます。ユニット洗面台は、コストや機能性を重視する家庭に最適な選択肢と言えるでしょう。
システム洗面台
カウンター、ボウル、水栓金具、収納、キャビネット、鏡、扉などのパーツを自由に組み合わせて、自分好みの洗面台を作ることができるセミオーダータイプの洗面台です。既製品の便利さとオーダーメイドの柔軟性を兼ね備えており、好みに応じたカスタマイズが可能な点が特徴です。
デザイン性においても、選べる素材やカラー、形状が豊富で、住まい全体のインテリアに調和するスタイルを選ぶことができます。
システム洗面台は既製品と比べるとコストがやや高くなりますが、完全オーダーメイドよりも価格を抑えつつ、自分の好みに近い洗面台を作れる点が大きな魅力です。
造作洗面台
既製品ではなくオーダーメイドで設計・製作される洗面台のことで、住まいのデザインやライフスタイルに合わせた自由なカスタマイズが可能です。その最大の魅力は、デザインの自由度が非常に高い点です。住まい全体のインテリアに調和するスタイルや、ナチュラルモダンやカフェ風など特定のテーマに沿ったデザインが実現できます。
また、スペースに合わせてサイズや形状を細かく調整できるため、狭い場所や変形した空間でも無駄なく有効活用することができます。素材に関しても自由度が高く、木材、タイル、石材、ステンレスなど、使用する素材によって温かみや高級感を演出できます。
ただし、完全オーダーメイドであるため、製作に時間がかかり、既製品よりもコストが高くなります。また、特殊な素材やデザインを採用した場合、メンテナンスや修理が一般的な洗面台よりも手間がかかることがあります。
注文住宅でトイレ・洗面台を決める際のポイント
ここからは、注文住宅でトイレ・洗面台を決める際のポイントを紹介します。
トイレ
トイレに関しては「広さ」「機能性」「デザイン」がポイントになります。
広さ
トイレの広さは快適性を左右する重要な要素であり、適切なスペースを確保することが住みやすい住まいを実現する鍵となります。狭すぎるトイレは圧迫感を感じるだけでなく、動きが制限されるため、使い勝手が悪くなります。足元に十分な余裕を持たせたり、ドアの開閉がスムーズに行えるスペースを意識して設計したりすることで、より快適な空間が実現します。
また、立ち座りのしやすさや、掃除の際の作業スペースも考慮する必要があり、将来のライフスタイルの変化を見据えた設計も重要です。たとえば、高齢者や車椅子を利用する方でも使いやすいように、広めの設計を取り入れると安心です。トイレの広さは、日常の使い勝手の良さや快適性に影響するため、注文住宅では慎重に検討しましょう。
機能性
トイレの機能性は、毎日の利便性を高め、生活の質に直結します。温水洗浄便座や、自動開閉機能、脱臭機能といった先進的な機能が搭載されたモデルは、快適な使用感に加えて、衛生面でも優れています。
また、節水性能が高いトイレを選ぶことで、長期的には水道代の削減につながり、環境保全にも貢献できます。加えて、掃除のしやすさも重要な要素です。汚れが付きにくい素材や、フチなし形状、隙間が少ないデザインのトイレは、お手入れの手間を大幅に軽減します。
その他にも便利で快適な機能が多く用意されています。それらを取り入れることで、機能性に優れたトイレ空間を実現できます。
デザイン
デザインも空間全体の雰囲気を大きく左右し、住まいの印象に直結する重要な要素です。壁紙や床材、照明の選び方にこだわることで、トイレをリラックスできる空間に仕上げることができます。
タンクレスや一体型トイレを選ぶことで、スタイリッシュで洗練された印象を与えることができ、限られたスペースを広く見せる効果も期待できます。さらに、照明の明るさや配置、鏡や小物の取り入れ方によっても空間の印象が変わるため、細部にまで配慮することが大切です。
家全体のインテリアとの調和を意識しつつ、使いやすさや快適さを兼ね備えたデザインにすることで、トイレを特別な空間に仕上げることができます。注文住宅ならではの自由な設計を活かし、自分たちのライフスタイルに合ったトイレを目指しましょう。
洗面台
洗面台に関しては「サイズ」「使いやすさ」「デザイン」がポイントになります。
サイズ
洗面台のサイズは、設置するスペースや家族全員の使用状況を考慮して選ぶことが重要です。広い空間を確保できる場合は、大きめのカウンターや収納力の高い洗面台を選ぶことで、ゆとりある使い勝手を実現できます。
限られたスペースでは、コンパクトな洗面台を選ぶことで、他の設備や動線とのバランスを取りながら快適な空間を作ることが可能です。鏡の大きさや高さ、洗面ボウルの深さや幅も家族の使用感に大きく影響するため、使いやすいサイズを選びましょう。
子どもや高齢者がいる家庭では、高さを調整できる設備を選ぶことで、より便利に使える場合があります。さらに、洗面台周辺に十分なスペースを確保することで、朝の忙しい時間帯でも複数人が同時に使用できて利便性が高まります。
使いやすさ
洗面台の使いやすさも、毎日の生活を快適にするための重要な要素です。十分な収納スペースが確保されているか、引き出しや扉の開閉がスムーズであるかを確認することが大切です。特に、頻繁に使うアイテムが取り出しやすい位置に収納できるよう設計されている洗面台は、日常のストレスを軽減します。
シャワー水栓や可動式の蛇口が付いているタイプは、洗髪や掃除の際に便利で、使いやすさが向上します。水はねを防ぐ設計や汚れがつきにくい素材を選ぶことで、掃除がしやすくなり、家事負担の軽減にもつながります。
家族の生活スタイルに合わせて、使いやすさを重視した洗面台を選ぶことで、快適で効率的な空間を作り上げることが可能です。照明の位置や明るさも、使いやすさを高めるために重要なポイントとなります。
デザイン
洗面台のデザインも重要な要素の一つで、家全体のインテリアと調和させることで、住まいの印象をさらに高めることができます。モダンでシンプルなデザインや、木目調のナチュラルなスタイル、クラシカルな雰囲気など、家のテーマに合わせたものを選ぶことで、統一感のある空間を作ることができます。
カラーや素材、形状などの選択肢が豊富で、個々のライフスタイルや好みに合ったものを見つけることができるでしょう。照明や鏡の形状も空間全体の雰囲気を左右するため、細部にまでこだわることが大切です。
また、鏡の大きさやフレームの有無、収納キャビネットのデザインが全体の印象を決定付ける要素となります。洗面台は来客の目に触れることも多い場所のため、機能性だけでなく見た目の美しさや清潔感を意識することが重要です。スタイリッシュな洗面台を選ぶことで、住まい全体の印象を格上げすることができます。
「完全フル装備の家」のトイレ・洗面台について
当社、富士住建が提供している「完全フル装備の家」は、100以上のハイグレードな設備が標準装備された完全自由設計の注文住宅です。
他社の注文住宅ではオプション扱いとなることが多い、ハイグレードのデザインキッチンや1.5坪のテレビ付きバスルーム、太陽光発電システムなどが最初から含まれており、その充実度に驚きの声をいただくことも少なくありません。
カーテンやエアコン、LED照明といった生活に欠かせない設備も標準で備わっているため、お引き渡したその日から快適な生活を始められます。
性能面にも徹底的にこだわり、全ての窓には断熱性に優れた樹脂サッシとアルゴンガス入り複層ガラスを採用。それにより、省エネ効果を発揮し、一年中快適な室内環境を維持できます。また、地震対策として制振ダンパーを標準装備しており、日本の環境に適した安全性を確保しています。
完全自由設計のため、外観や間取りをお客様のご要望に合わせてデザインでき、世界に一つだけの理想の住まいを実現することが可能です。
トイレや洗面台についてもこだわりが反映されています。
トイレ
INAXやTOTOの最新タンクレストイレが標準装備で、デザイン性が高く、省スペースで清潔感あふれるトイレスペースを実現できます。超節水ECO5トイレや、TOTOのネオレストなど、節水性と清掃性に優れたモデルを選択可能です。フチなし形状や「きれい除菌水」などの機能により、お手入れが簡単で長く清潔を保つことができます。
リモコン操作で便器がリフトアップする電動お掃除リフトアップや、便座内を優しく照らすほのかライトなど、快適さを追求した機能も備えています。さらに、※2階にも標準でトイレを設置できるため、利便性が向上します。
※平屋・28坪未満の2台目のトイレはオプションになります。
洗面台
洗面台もまた、快適性と機能性を兼ね備えた設備が用意されています。INAXとTOTOの製品から選べ、タッチレス水栓や大容量の収納キャビネットなど、日常的に使いやすい設計が特徴です。
INAXのタッチレス水栓ナビッシュでは、汚れた手で蛇口を触らずに済むため衛生的で、ミニパタくんやベースキャビネットにより、小物や掃除用品をすっきりと収納可能です。TOTOの洗面台では、スウィング三面鏡や広々としたボウル設計が、使い勝手と快適さを向上させます。
標準仕様で※2台目の洗面台を設置できるため、家族の人数や生活スタイルに合わせたカスタマイズが可能です。
※平屋・28坪未満はオプションになります。
「完全フル装備の家」のトイレと洗面台は、どちらも毎日の生活を快適にするための機能が充実しています。
詳細に関しては、以下のページをご覧ください。
注文住宅でのトイレ・洗面台で後悔しないために
トイレや洗面台は毎日使う重要なスペースです。そのため、注文住宅においては快適さと機能性、デザイン性を兼ね備えた設備を選ぶことが、住まい全体の満足度を大きく左右します。
トイレは広さや機能性を意識し、生活スタイルに合ったタイプを選ぶのがポイントです。洗面台はサイズや使いやすさを考慮し、家族全員が快適に利用できる設計を心掛けましょう。
また、どちらも住宅全体のインテリアに調和したデザインを選ぶことで、空間に統一感が生まれ、より快適な住環境を実現できます。将来的なライフスタイルの変化やメンテナンスのしやすさも考慮して選ぶことで、長く使いやすい設備を導入することが可能です。
この記事で紹介したポイントを参考に、自分たちのライフスタイルや好みに合ったトイレ・洗面台を選び、後悔のない注文住宅づくりを目指しましょう。
なお、ハイグレードな設備が標準装備された注文住宅「完全フル装備の家」にご興味ございましたら、ぜひ詳細をご覧ください。