ここちLife毎日が愛おしくなるくらし方 vol.31
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福井市に本社と自社工場を構える「増永眼鏡」(ますなががんきょう)は、1905(明治38)年に創業。この地に新しい産業を定着させた増永五左衛門の志を引き継ぐ老舗の大手メーカーです。福井のめがねは〝分業制〟を活用して作られていますが、「増永眼鏡」では200以上あるといわれる工程をすべて自社工場に集約し、一貫生産による品質管理にこだわっています。長い歴史上機械化が進んだ部分もありますが、新しいデザインを始める時も、手づくりでの試作が基本。創業時と同じやり方でひとつ目を完成させます。「どんな新作も、〝掛けた瞬間の心地よさ〟をとことん追求するようにしています。お客さまは、〝ご自身のお顔に合うか〟の次に、掛け心地を重要視されますから」と製造部・開発室の今藤さん。デザインが決まったら機械で大まかな形を作り、各工程の担当者によって成形や部品の組み立て、仕上げが行われます。機械による工程があるとはいえ、人の目、人の手による細かな調整は常に必要。例えばめがねフレームの素材であるアセテートは〝生もの〟のように日々状態が変わるため、現場のスタッフが経験と感覚を頼りに微調整を重ねなければ、制作過程で基準に満たない不具合が出てきてしまうのです。仕上げの工程に進むと、職人技はますます際立ちます。「今も昔も変わらず、品質が最優先。最高の掛け心地のために、つるの曲げ具合も手作業で確認します。フレーム磨きは、〝鏡のような仕上がり〟を目指します。作業しながら、細かい傷や小さな穴を発見できるのも人の目だからこそ。一vol. 31 ここちL i f e14「 MASUNAGA s i n c e 1 9 0 5 」のINGRID( #38 MOSS/GPカラー)。メタルとプラの繊細なコンビネーションデザインが美しい。「私が『増永眼鏡』に魅力を感じるのは、利益よりも良いめがねを作ることに重きを置いていること。120年続いてきた理由もそこにあると思います」と佐々木さん。完全な手作業で、ひとつ目のサンプルを作るのは、製造部·開発室の重野さん。広いデスクの上にはずらりと道具が並ぶ。   技と想いをつないで120年。社員ひとりひとりに息づく職人魂

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