出雲大社の大しめ縄は、直径約1・2mよ 会社員として働く忙しい毎日を送っていたとの「中芯」、その中芯を包む「上ゴモ」、しめ縄の間から吊り下げる「しめのこ」の3つによって構成されています。今回の大しめ縄づくりでは、荻野さんが「中芯」を担当されました。かつては、都心部でいう荻野さん。田舎暮らしに以前から魅力を感じていたことから、ご夫婦で移住することになり、この地域での活動の輪を少しずつ広げていったそう。しめ縄づくりと出会ってからは、夢中で経験を重ね、大きな役割を任されるようになりました。「『中芯』は、わらの束を何本も何本も重ね、くくりつけながら太くしていきます。最初にぶつかった難関は、〝堅さの加減〟でした。初めて作ったときはやわらかくてたるんでしまい、2回目は堅すぎて、『きれいに縒れない』と言われました。求められる〝塩梅〟というのが、しめ縄の太さによっても異なり、例えば直径30㎝ と60㎝ のしめ縄では、直径30㎝の方が、やわらかさを求められるんです。感覚を掴むまで、2年ほどかかりました」。しめ縄は神社の柱と柱の間にぴったりおさまるサイズで作らなければならず、ひとつひとつがオーダーメイド。最後に2本の縄を縒ることで生じる縮み率も考慮し、縄の長さと堅さを決めます。数値では表せない部分も多く、そこは経験によって磨かれた手の感覚だけが頼りになります。こうして作られた「中芯」は、別の職人が仕上げた「上ゴモ」で包むことで、編み目の美しい大縄になります。職人から職人へと手仕事のバトンが渡され、必要なパーツが揃ったら、いよいよクライマックスの「大縒り合わせ」。大縄の場合、1本2トン以上もあり、ボランティアを含む総勢50名以上の人手で一斉に転がします。一度縒った箇所はほどくことができないため、なんと一発勝負だそう。「朝から始まって、陽が落ちる前に終わればいい方なんです」と荻野さん。縒った大しめ縄は出雲大社に運ばれ、「しめのこ」と「飾り縄」で化粧をすると、奉納となります。取材中、職人のみなさんから何度も聞いたのは、「名誉なことだと思います」という言葉。1年半に及ぶ工程のひとつひとつに、その名誉を担う者としての誇りと祈りが宿っているかのようでした。vol. 32ここちLife14「中芯」に「上ゴモ」が巻かれた縄。編み目をすべて目視で確認し、まっすぐ編み込まれていない稲わらを見つけては、すべて手作業で整えていく。地元出身で、しめ縄づくりに長く携わってきた藤原さんは、「しめのこ」を担当。鉄製の土台に「亀治」の稲わらを束にしてくくりつけ、直径1.8m、高さ1.8mの巨大な円錐に仕上げる職人が持ち場で技を尽くし、2本の大縄が完成。り上げる最後は約50人で呼吸を合わせて縒
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